公開日 2026年7月1日 / 最終更新 2026年8月21日
「親の家を相続したが、住む予定がない」「兄弟で分けるために現金化したい」——三重でこうしたご相談は年々増えています。この記事では、相続不動産を売却するまでの流れ、2024年から義務化された相続登記、仲介と買取の違い、知っておきたい税金の特例までをまとめて解説します。
相続した不動産は、放置するほど選択肢が減り、コストが増えるのが実情です。空き家のまま置いておくと固定資産税と管理の負担が続き、建物の傷みで資産価値も下がっていきます。一方で、売却には登記や税務の手続きが伴うため、全体の流れを最初に把握しておくことが失敗しないコツです。
まずは30秒で無料のAI査定!| 仲介(市場で買い手を探す) | 買取(業者が直接買い取る) | |
|---|---|---|
| 売却価格 | 市場価格を狙える | 市場価格の65〜85%程度が目安。ただし仲介手数料ゼロのため手取り差は縮まることも |
| 期間 | 3ヶ月〜1年以上かかることも | 最短数週間で現金化 |
| 手間 | 内見対応・価格交渉・広告掲載が必要 | 内見対応不要・現状渡しOK(残置物・古い家財そのままの相談可) |
| 向いているケース | 時間に余裕があり、立地・状態が良い物件 | 築古・空き家・残置物あり・共有相続で早期に分けたい・近所に知られず売りたい |
相続案件では「申告期限や分割協議の期日が決まっている」「遠方に住んでいて管理や内見対応ができない」という事情が多く、確実に期日までに現金化できる買取が選ばれるケースが目立ちます。まずは両方の想定価格を把握し、手取り額と期日で比較するのが合理的です。
売却価格(譲渡価額)から取得費と譲渡費用を差し引いた「譲渡所得」に課税されます。相続した不動産は被相続人の取得時期・取得費を引き継ぐため、親が長く所有していた実家は長期譲渡(税率約20%)になるのが一般的です。取得費が不明な場合は譲渡価額の5%で計算されるため、購入時の資料を探すことが節税につながります。
相続税を納めた方が、相続税の申告期限の翌日から3年以内に相続財産を売却した場合、納めた相続税の一部を取得費に加算でき、譲渡所得税を軽減できます。期限がある特例のため、売却を検討しているなら早めの行動が有利です。
被相続人が一人で住んでいた古い実家(昭和56年5月31日以前に建築された家屋等)を相続し、一定の要件を満たして売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。耐震改修または取り壊しなどの要件・期限が細かく定められているため、適用可否は税理士や税務署への確認をお勧めします。
売却の前提になるのが相続登記です。2024年4月1日から義務化され、正当な理由なく3年以内に登記しないと過料の対象になります。
相続に関わる税の特例は、どれも期限つきです。売却の時期を決める前に、自分がどれに当てはまるかを確認してください。
| 特例 | 内容 | 期限 |
|---|---|---|
| 取得費加算の特例 | 納めた相続税の一部を取得費に加算でき、譲渡所得を圧縮できる | 相続税の申告期限の翌日から3年以内の譲渡 |
| 被相続人の居住用財産(空き家)の3,000万円特別控除 | 一定の要件を満たす被相続人の居住用家屋等の譲渡益から控除 | 相続の開始があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日まで |
空き家の3,000万円特別控除には、昭和56年5月31日以前に建築されていること、売買代金が1億円以下であること、相続時から売却時まで事業・貸付け・居住に使っていないことなどの要件があります。令和6年1月1日以後の譲渡で相続人が3人以上の場合、控除額は2,000万円になります。
売却の相談で実際によく出てくる思い込みです。ここを外しておくと、判断が速くなります。
出典:法務省「所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直し(相続登記の申請義務化)」/国税庁 No.3267「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」/国税庁 No.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」/国税庁 No.7191「登録免許税の税額表」(2026年8月時点。制度の詳細および最新の要件は各機関の公表内容をご確認ください)
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