公開日 2026年7月8日 / 最終更新 2026年9月8日
「市街化調整区域だから売れない」「農地は勝手に売れないと聞いた」——そう思って相続した土地を放置している方は少なくありません。三重県は伊賀・松阪・南勢を中心に調整区域や農地が広く分布しており、条件を整理すればきちんと売却できるケースは多くあります。この記事では、調整区域・農地が売れる理由と、つまずきやすいポイントをわかりやすく解説します。
先に結論をお伝えすると、市街化調整区域の不動産も農地も「売れないわけではない」のが実情です。ただし、市街化区域の宅地と違って買い手が限られ、再建築の可否や農地法の許可によって価格と売り方が大きく変わります。だからこそ、最初に「今いくらで売れそうか」の相場感をつかんでおくことが、放置を止める第一歩になります。
まずは30秒で無料のAI査定!混同されがちですが、都市計画上の区分(市街化区域か調整区域か)と、地目としての農地(田・畑)は別の規制です。両方に当てはまる土地もあります。
| 区分 | 内容 | 売却でのポイント |
|---|---|---|
| 市街化区域 | すでに市街地、または優先的に市街化を進める区域 | 住宅の買い手が多く、最も売りやすい |
| 市街化調整区域 | 市街化を抑制する区域。新築・建て替えに制限がある | 再建築の可否がカギ。買い手は限定的だが需要はある |
| 農地(田・畑) | 地目が農地。農地法の規制対象 | 売買・転用に農業委員会の許可が必要 |
調整区域は「エリアと物件ごとの個別性」が非常に強く、机上の一般論だけでは相場が読めません。まずはAI査定(国土交通省の実取引データ連携・30秒・個人情報不要)で近隣の取引水準を確認し、そのうえで「再建築の可否」を専門家に確認するのが効率的な進め方です。
農地(田・畑)は、そのままでは自由に売買できません。誰に、どんな用途で売るかによって必要な許可が変わります。
| 農地のまま売る | 転用して売る(宅地等へ) | |
|---|---|---|
| 必要な許可 | 農地法3条許可 | 農地法5条許可(転用+権利移転) |
| 買える相手 | 原則、農家・農業に従事する人など | 用途の制限が緩み、買い手の幅が広がる |
| 手続き | 農業委員会へ申請 | 農業委員会経由・都道府県知事等の許可。区域により難易度が高い |
| ポイント | 買い手が限られ価格も抑えめ | 転用できれば価値は上がるが、調整区域では転用不可の場合も |
ここで重要なのは、「転用の見込みがあるか」で売り方も価格もまったく変わるという点です。市街化区域の農地は比較的転用しやすい一方、市街化調整区域の農地は転用が認められにくく、農地のままの売却が中心になります。自分の土地がどちらに当たり、許可が下りる見込みがあるかは、行政書士や農業委員会への確認が確実です。
| 仲介(市場で買い手を探す) | 買取(業者が直接買い取る) | |
|---|---|---|
| 買い手 | 住宅ローンを組みにくく、買い手が付きにくい | 現金で直接買い取るため成立しやすい |
| 期間 | 数ヶ月〜1年以上、売れ残りも多い | 最短数週間で現金化しやすい |
| 手間 | 許可・測量・境界確定などを売主側で整える必要 | 専門業者が手続きごと引き受ける場合が多い |
| 価格 | 条件が良ければ高く売れる可能性 | 市場価格より低めだが確定額・スピード重視 |
調整区域・農地は「一般の住宅市場では売りにくいが、その地域や用途に詳しい買い手にはニーズがある」という特徴があります。だからこそ、まず相場を把握し、その地域に強い買取業者・専門業者につなぐのが遠回りに見えて確実です。当サイトでは、物件の所在から相場感を確認したうえで、調整区域・農地に対応できる提携先へおつなぎします。
放置している土地、まず相場だけでも「調整区域だから売れない」ではなく、建て替えができるかどうかで価格が変わります。確認する順番は次のとおりです。
農地は、農地のまま売るか用途を変えて(転用して)売るかで、必要な手続きも買い手の範囲もまったく違います。
| 農地のまま売る | 転用して売る | |
|---|---|---|
| 買い手 | 農業を行う人に限られる | 用途によって幅広い |
| 必要な許可 | 権利移動の許可 | 転用の許可 |
| 価格 | 農地としての評価 | 転用後の用途を前提とした評価 |
| 注意点 | 買い手の母数が少ない | 農業振興地域の農用地区域内は原則として転用できず、まず区域からの除外手続きが必要 |
売却の相談で実際によく出てくる思い込みです。ここを外しておくと、判断が速くなります。
「調整区域の農地は値段がつかないのでは」と思われがちですが、実際にAI査定をご利用いただいた例(個人が特定されない形に加工)をもとに、査定の考え方をご紹介します。
| 地目 | 畑 |
| 面積 | 約882㎡(約266.8坪) |
| 区域区分 | 市街化調整区域 |
| AI推定額 | 約10万円 |
※実際にご利用いただいた査定を、個人が特定されない形に加工してご紹介しています。金額は面積・地目・区域区分等から算出したAIの推定値であり、実際の売却価格を保証するものではありません。
このケースのように300坪以下の農地は農地としての評価が基準になるため金額が小さく出やすい一方、面積が大きくなるほど、造成後の宅地利用や資材置き場等への転用を見込んだ評価に近づきます。AI査定では、市街化調整区域・区域外の農地について、面積帯に応じて次のような坪単価の下限目安を反映しています。
| 面積の目安 | 坪単価の下限目安 |
|---|---|
| 300坪以下 | 面積・地目・区域区分等に応じたAI推定(下限なし) |
| 300坪超〜1,000坪 | 坪あたり1,500円が目安 |
| 1,000坪以上 | 坪あたり2,500円が目安 |
(一社)全国農業会議所が全国の農業委員会を通じて集計している「田畑売買価格等に関する調査結果」には、三重県の農地(田・畑)の実際の取引価格が区域別に載っています。これと当社の下限目安を並べると、次のようになります。
| 区分(三重県) | 中田 | 中畑 |
|---|---|---|
| 区域区分なしの市町村 | 116.4万円/10a → 約3,850円/坪 | 103.1万円/10a → 約3,410円/坪 |
| 市街化調整区域内 | 204.5万円/10a → 約6,760円/坪 | 199.2万円/10a → 約6,590円/坪 |
出典:(一社)全国農業会議所「令和7年田畑売買価格等に関する調査結果」(令和8年3月19日公表・三重県の農用地区域内・自作地を自作地として売る場合の平均価格)。10a当たり価格を坪単価に換算(÷約302.5)。全国の純農業地域の農地価格は31年連続で下落しており、この数値も今後変動する可能性があります。
出典:農林水産省「農地転用許可制度について」/国土交通省「開発許可制度の概要」/三重県「農地法の許可(審査基準・標準処理期間)」/農林水産省「農地法関係事務処理要領」/国土交通省「生産緑地地区の都市計画決定状況」(2026年9月時点。制度の詳細および最新の要件は各機関の公表内容をご確認ください)
まず自分の土地がどの区分にあるかを確定させてから動くと、無駄がありません。
| 状況 | 目安となる動き方 |
|---|---|
| 自分の土地が「市街化区域」か「調整区域」か分からない | 登記事項証明書(地目)と市区町村の都市計画情報で確認する |
| 農地のまま買い手を探したい | 農業委員会に3条許可を相談(買い手は農業者等に限定される) |
| 宅地等に転用して売りたい | 4条・5条許可の見込みを都道府県・市の窓口で確認する(調整区域は転用不可の場合も) |
| 許可の見込みが立たない、急いで現金化したい | 調整区域・農地に対応できる買取業者へ相談 |
三重県全域に対応。市街化調整区域の不動産・農地のご相談も、状況を伺った上で秘密厳守で進めます。
査定後に電話・メール営業は一切ありません。